コードネームの書式は実にさまざまで、
いろんな表記が混在しているうえに整理することもできないのが現状です。
これまで別サイトで1200曲以上の楽曲にコードネームを付けてきた経験から、
現在のコード表記の問題点がわかってきましたので、コラムとしてひとつの提案をしたいと思います。
それは、
「減3和音」を「dim」、「半減7の和音」を「dim7」、「減7の和音」を「dim6」
とする新表記を普及させたいということです。
現在は、
「減3和音」を「m(♭5)」「半減7の和音」を「m7(♭5)」、「減7の和音」を「dim」
と表記するのが主流ですが、これには様々な不便な点があるのです。
1.視認性が悪い
「m(♭5)」という表記はいかにも数学的で読みにくいです。
基本形ならまだしも転回したりテンションが付いたりすると、もはやひと目では判別できません。
例えば「レファシ」という和音があったとします。何でもない単純な和音です。
しかし現状では「Bm(b5)/D」と表記しています。
新表記を採用すれば「Bdim/D」となります。
どちらの方が視認性が高いか比べて下さい。
2.テンションノートではないのに括弧を付けてコードネームの肩に位置する
テンションノートは省略しても和音の機能に影響しないので、
「難しかったら括弧の中は無視しても構わない」と指導できるのですが、
(♭5)のせいで誤解が生じやすいです。
(♭5)は重要な変化音なので無視できないのにテンションノートと同じ書式なのは不便です。
3.混在している。
そもそも本来は「減3和音」を「dim」と表記していました。
しかしながら、時代、国、ジャンルによって「減7の和音」を「dim」と表記することもあり、
これが混乱を巻き起こす要因になっています。
以上のような問題が、新表記を採用し普及させるることでいっぺんに解決します。
このブログのこれまでの解説ページを今一度ご覧になっていただければ、
現状は不規則でわかりにくい、覚えにくい。それどころか、
明らかに不合理でおかしいことがわかっていただけると思います。
しかし、このようなことをスタンダードにするには、
多くの出版社、教育機関、さまざまな音楽を指導する立場の方に、
なるほど確かにそのほうが便利かも知れないと思っていただくしかなく、
昔と違ってインターネットの時代ですから、
もしや表記ルールを統一できるようなことがあるかも知れないと思い、
若輩ながら提案させていただきました。
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ありがとうございました。
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